メトロ 『ニーベルングの指輪』 10
10、楽劇『ニーベルングの指環』全曲 全曲初演1876年 作曲35~61歳
リヒャルト・ワーグナー(1813~1883)
ジェイムズ・レヴァイン指揮 メトロポリタン歌劇場管弦楽団,メトロポリタン歌劇場合唱団
オットー・シェンク演出 ブライアン・ラージ 映像監督
・『ラインの黄金』 2013/1/1 1869年初演
ブリン・ターフェル(ヴォータン) ステファニー・ブライズ(フリッカ) リチャード・クロフト(ローゲ)
エリック・オーウェンズ(アルベリヒ) ウェンディ・ブリン・ハーマン(フライア)
パトリシア・バードン(エルダ) ゲルハルト・ジーゲル(ミーメ)
ハンス=ペーター・ケーニッヒ(ファフナー) フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(ファーゾルト)
アダム・シーゲル(フロー) ドウェイン・クロフト(ドンナー)、他2010年10月9日
・『ワルキューレ』 2013/1/1 1870年初演
ヨナス・カウフマン(ジークムント) エヴァ=マリア・ウェストブローク(ジークリンデ)
ブリン・ターフェル(ヴォータン) ステファニー・ブライズ(フリッカ) ボラ・ヴォイト(ブリュンヒルデ)、他2011年5月14日
・『ジークフリート』 2012/1/3~4 1876年初演
ジェイ・ハンター・モリス(ジークフリート) デボラ・ヴォイト(ブリュンヒルデ)
ブリン・ターフェル(さすらい人) ゲルハルト・ジーゲル(ミーメ) エリック・オーウェン(アルベリヒ)
ハンス=ペーター・ケーニッヒ(ファフナー) モイツァ・エルトマン(森の小鳥)
パトリシア・バードン(エルダ)、他 2011年11月5日
・『神々の黄昏』 2013/1/4~5 1876年初演
デボラ・ヴォイト(ブリュンヒルデ) ジェイ・ハンター・モリス(ジークフリート)
ハンス=ペーター・ケーニッヒ(ハーゲン) イアイン・ペイターソン(グンター)
ウェンディ・ブリン・ハーマー(グートルーネ) ヴァルトラウト・マイアー(ヴァルトラウテ)
エリック・オーエン(アルベリヒ) 2012年2月11日
この難しい指輪を、よくここまで演出したと思う。分かりやすく明晰なところが特にいい。
ただ、指輪は、やはり長すぎるのかもしれない。長くなるには、それだけの事情があってのことだけど。
映画にでもしなければどうにもならないこの内容を、舞台にしたことには、あの天才にも無理があったのかもしれない。ワーグナーの自惚れが罪となった楽劇である。
ブリュンヒルデのデボラ・ヴォイトの音程ズレが凄く耳についた。
ここで、ニーベルングの指輪について、調べた文章を挙げます。
「ニーベルンゲンの歌」に登場するブルグント族もゲルマン系の部族だが、彼らはドイツのライン川のほとりまで遠征。
同じくゲルマン系のフランク族は、現在のフランスまで行き、王国を作っている。つまり、ドイツ・フランスあたりはゲルマン民族の血が濃い国となり、騎士文化の中心になっていたことも、示唆(しさ:ほのめかす)的だ。
なお、「ニーベルンゲンの歌」を元にしてつくられたワーグナーの戯曲、「ニーベルングの指輪」は神話に模した戯曲ではある。
元の北欧神話とはかなり異なっている。(例:ヴァルキリーは9人いる)
アングル族・サクソン族の一部は大ブリテン島へ渡っている。ブリテン島といえばケルト神話を思い出すところだが、古くからゲルマン民族との交流はあり、互いの神話が一部で交じり合っていたことも知られている。