5代目 尾上菊之助の『弁天小僧』
老いさらばえて、気持ちの悪い尾上菊五郎の弁天小僧の画像を、脳裏から払拭しようと思い、歌舞伎座の『二月花形歌舞伎』に行ってきた。
5代目菊之助、つまり菊五郎の御曹司の弁天小僧を観るためである。
駄目だった。菊之助は。
三十路を越えた役者の弁天小僧には無理があることは承知の上。
その上で、期待したのだ。
しかし、あの肥満体。
役者根性があるのなら、ダイエットしろ、って思った。
お坊ちゃまで、子供が出来て幸せなのは分かるが、お家芸の本である。
もっと本気でブツカッテかかれよ、菊之助!
立ち回りにもキレがない。不良少年の役だよ?、弁天小僧は。
楽しみにして、前から3番目の花道の横の席を取ったのに、金返せって思った。
しかし、歌舞伎の化粧って遠目に映えるものなんだね。
間近に見上げて表情を見たが、まったく喜怒哀楽が読めなかった。
多分、遠い席からは様々に表情が観てとれた、だろうけどね・・・・・・。
役者が間近に見れる絶好のチャンスだったので、お得意のあら捜しをやった。
素足に草履履き。そこで水虫チェック!
一流役者の足の指にもツメにも、水虫はなかった。
大きな口て台詞まわし。すかさず、虫歯チェック!
高価な治療をしているのか、虫歯らしきものも、確認されなかった。
それと以外な発見。
女方をやる役者のツメにゆは、足にも手にも、肌色のマニュキュアがしてあった。
なぜだろうか?
ところで、ボクは尾上松緑が嫌いだった。
その理由は、彼の舌足らずさからだった。イライラするのだ。
『嫌いだった』と、過去形にしたのは、少しは、その舌足らずさがまともになっているからだ。
努力したのだろうが、褒めるほどのことはない。役者だから当然のことだ。
尾上松緑は、あるカテゴリーの役を演じるには、その風貌は最高である!
彼には頑張ってほしい。応援するよ。
松緑の顔は、好きではないけどね。