『ゲイ術 三昧の日々』

このブログは、管理人(ゲイです)の『オペラ』に関する個人的な備忘録です。そして、もう一つ、日々の感慨の記録です。

2013-08-16から1日間の記事一覧

『カルメン』は、やはりオペラ・コミックだね。 131

131、『カルメン Carmen』 2013/8/15 初演:1875年3月3日パリ・オペラ・コミック座 ジョルジュ・ビゼーGeorges Bizet(仏1838-1875) [指揮]アンドリス・ネルソンス[演奏]ウィ-ン国立歌劇場管弦楽団及び同合唱団、同児童合唱団 [合唱指揮]トーマス・ラング…

谷崎潤一郎『春琴抄』の調べ

日本の小説家で、文句なく一番なのは谷崎潤一郎でしょう。 これは、相当の自信をもって言えます。 あらゆる角度から語ることができる大作家です。 ここでは、『春琴抄』の文章の美しさについてお話します。 日本には短歌をいう、ことばの音楽があります。 五…

トーマス・マン『ヴァイマルのロッテ』

マンの小説世界は、わたくしの大学時代を染め上げていました。 不気味なユーモアセンス。 自虐的であると同時に高踏的なテーマ。 『芸術』(根性)と『市民』(根性)の葛藤。 貴族的で保守的なブルジョア趣味。 回りくどい屈折した文章。 皮肉タップリの狂…

トーマス・マン『ファウスト博士』

ヨーロッパでは『ファウスト』は、日本の『桃太郎さん』のように扱われていたらしい。 当然、あのゲーテも『ドクトル・ファウスト』の人形劇(旅回り一座)を子供の頃に観て、あの偉大な戯曲を書いたのです。 子供からお年寄りまで、ヨーロッパ(特にドイツ…

『夜明け前』のすさまじい文体

島崎藤村の初期には、ややシャベリ過ぎ意気込み過ぎの、若気の至りの作品がある。 しかし、『千曲川のスケッチ』や『若菜集』を読めば分かるが、若いころから文章の叙情の可能性を分かっていた、そんな作家である。 叙情といえば、ノーベル賞作家 川端康成が…