2013-07-16 『道修町 薬問屋』の美 建物 『春琴抄』の舞台、道修町。 佐助は、自分の肩に手ぬぐいを置き、 春琴はその手ぬぐいの上に自分の手を置く。 春琴は、佐助に導かれて琴の師匠のもとへ通う。 そんな映像の幻影を追い求めて、 ボクは道修町を訪れた。 薬の問屋と思しきものは、今でも健在であったが、 昔の面影を残した建築は、ごくごく僅か。 それも、かすかな面影。 その覚束ない面影を瞼で閉ざせば、 佐助と春琴の幻影が浮かんできた。