『ゲイ術 三昧の日々』

このブログは、管理人(ゲイです)の『オペラ』に関する個人的な備忘録です。そして、もう一つ、日々の感慨の記録です。

『どくだみ』の美

貝原益軒の著した『大和本草』に、ドクダミのことを「十種ノ薬ノ能アリトテ、十薬ト号スト云」とあるそうです。
ただし、馬に対しての効能だそうです。
読んでいないので、その辺りの詳細は分かりませんが、人間への効能もある植物だそうです。

 

毒を溜めているのではないかと思われる強烈な匂いを持った植物なので、ドクダミと呼ばれるそうです。
実は、管理人、この匂いが嫌いではないのです。

 

昔、先祖代々の墓掃除をしているとき、刈られた様々な植物の複雑な匂いの中に、
このドクダミの個性的な匂いがブレンドされて、鼻腔に届いていました。

 

子供のころには、さほど好ましい匂いとは思っていませんでした。

 

しかし、都市の真っ只中で、歳を重ねていくと、子供のころに慣れ親しんだ、
森や山や、あるいは草の原の匂いが懐かしくて仕方ありません。

 

それが高じて、ドクダミのアロマオイルを楽しんでいるこの頃です。

 

そして、ドクダミは実に美しい。
白い四枚の花弁(実は総苞)は、東西南北の四方を規則正しくイメージさせます。
肉厚の葉っぱは、ハートの曲線を描いて優しく丸い。
葉の輪郭は、紫色でなぞられている。
その紫の輪郭の内側には、深くて濃い緑色の葉肉が腰を反らしている。
此処までが空気で、此処からがドクダミ、という境界線がハッキリしている。

 

総苞と、黄色い花序とのバランスもいい。

清楚さ、潔癖さを感じさせる反面、アクのある植物、ドクダミ
初潮
にとまどう少女のような、植物。

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