オラトリオをオペラにする?『テオドーラ Theodora』138
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685年2月23日 - 1759年4月14日)
グラインドボーン音楽祭合唱団 エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団 ウィリアム・クリスティ(指揮) グラインドボーン音楽祭 録音時期:1996年5月14,19日、6月1,9,12,15日 ドーン・アップショウ(S テオドーラ) フロード・オルセン(Bs ヴァレンス) デイヴィッド・ダニエルズ(CT ディディムス) リチャード・クロフト(T セプティミウス) ロレイン・ハント(Ms アイリーン)
オラトリオをオペラにする?って少しビックリしたが、この『テオドーラ』の本自体が、オペラになりやすいものであったので、観て聴いて、非常に面白いと思った。ユスティニアヌスの皇后の話なのかと思ったが(『オラトリオ』なのでキリスト教の宗教色がないことに疑問があったが)、まったく違うストーリであった。
テオドーラ皇后
演出は、現代に置き換えたものであったが、やはりバロックだと、違和感を感じない。これがヴェルディやプッチーニ、ワーグナーだと、音が現在に近いことと感情の起伏が激しいので、ナマナマし過ぎで妙な感じがするのである。しかし、ヘンデルの音楽は美しい。本当に好きだ。
この『テオドーラ』の宗教色の強いストーリを下にコピペします。
【『テオドーラ』簡単なあらすじ】
4世紀初頭、アンティオキア。この地の総督ヴァレンスは、時のローマ皇帝ディオクレティアヌスの誕生日に犠牲を出すようアンティオキアに布告を出す。官吏ディディムスはそれに反発する。アンティオキアのキリスト教徒テオドーラとアイリーンが、処女を捧げる犠牲となるために捕らえられる。テオドーラを愛するディディムスはキリスト教に改宗し、捕らわれのテオドーラと面会すると、衣装を交換して彼女を逃がしてやる。しかし今度はディディムスが死刑を宣告されてしまい、それを知ったテオドーラは姿を現し、ディディムスと共に死へ向かっていく。キリスト教徒たちの祈りで幕となる。