寺山修司、懐かしい!
高校生の時、故郷の町の、その隣の隣の町に、よく遊びに行っていた。
気の利いたモノは、その町でしか手に入らなかった。
その町は、その地域の中心地であった。
その町の、どこの本屋であったかまでは、覚えていない。
店頭に、『寺山修司 天井桟敷』の写真集があった。
白い背景に、奇想天外の写真が載った表紙。
僕は惹きつけられ、その写真集を買った。
そしてそれは、僕が大学を卒業するまで、ゴロゴロと身近にあった。
1月4日の暇な一日、30年ぶりに、寺山修司の映画を3本堪能した。
『さらば箱舟』『草迷宮』『田園に死す』の3本である。
僕が、同時代の空気をギリギリで吸った人間だからか、骨の髄に染み渡るほど、感動感心する。
次々に現れる奇想天外なシーン。オドロオドロしい、プリミティブな、情念とパワー。
計算された構図と色彩。
J.A.シーザーの音楽が、少し大き過ぎたのが残念なだけであった。
話は変わるが、家族写付きの年賀状は、感じだ。出すほうも、鈍感なのではないだろうか?