『書写山 圓教寺』の美
姫路の郊外にある『書写山 圓教寺』には、全く期待していなかったのである。
奈良京都の大寺院や、壮大な城址を見てきたボクとしては、
山奥の見てくれだけの寺院が、そこにはあるのだろうと、高をくくっていた。
中谷と呼ばれている地区に『摩尼殿』と呼ばれる懸造の建築がある。
昭和8年に落慶した比較的新しい建築であるが、カッチリとした見事な建築物である。
西谷と呼ばれている場所に、コの字形に3つの荘厳な建築物が建ち並んでいる。
北に大講堂、西に食堂、南に常行三昧堂。すべて重要文化財である。
このコの字形の空間の真ん中に立つと、ちょっとやそっとでは味わえない迫力がある。
木造建築物に押しつぶされるといった迫力。
映画『ラストサムライ』のロケに使われたそうであるが、
外国人も喜びそうな空間。・・・・・単純に誰もがすぐ感動できる空間。
奥ゆかしさはないかもしれないが、
そのままのド単純なド迫力が、ボクの脳天を刺激した。