練乳のような『トリスタンとイゾルデ Tristan und Isolde』 134
134、『トリスタンとイゾルデ Tristan und Isolde』 2013/8/22
初演:1865年6月10日ミュンヘン宮廷劇場
リヒャルト・ワーグナー(1813~1883)
トリスタン:ジョン・フレドリック・ウェスト イゾルデ:ヒルデガルド・ベーレンス
マルケ王: マッティ・サルミネン ブランケーネ:アン・マレイ
クルヴェナール:アラン・タイタス
ジェーン・イーグレン・メトロ・レヴァイン・の舞台より、数段よかった。衣装や舞台装置の時代感覚をさりげなく匂わせていた。特に、に2幕の湖面のよう床は、この湿っぽい楽劇にマッチしていた。3幕の、海の見える舞台も素敵だった。人物が、キックリ描き出されていて、誤魔化しもなかった。
マゼールの音もよかった。濃厚で、うねっていて、劇的で、陶酔感にむせ返っていた。
歌手がまたいい。
全員いい。
こんなに、非の打ち所のない舞台は、なかなかない。
絶叫と沈鬱、その緩急。カタルシスに満たされた一日を送れた。