『ゲイ術 三昧の日々』

このブログは、管理人(ゲイです)の『オペラ』に関する個人的な備忘録です。そして、もう一つ、日々の感慨の記録です。

カラヴァッジョを見に行った

 デレク・ジャーマンの映画で、ガラヴァッジョの名を知った。

今から25年前のことだ。

正直、当時、ボクのオツムは、あの巣晴らし映画を消化することが、できなかった。

閑話休題

(本物が来ていることを信じての話だが)実物のガラヴァッジョを目の当たりにした。残された数が少ない、画家の作品である

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(: Michelangelo Merisi da Caravaggio1571年9月28日 - 1610年7月18日)の作品は、

約60点が、確認できるそうだ。

そのうち、この展覧会は 11点の展示。凄いかも。

寡作の画家作品は、寡作だという希少性が錯覚させるのか、なぜかいい。

ダ・ビンチ、10数点。

フェルメール、30数点。

また、閑話休題

今回来ていたのは、馴染みの深い、よく目にする作品ばかり。(これでは、偽物と疑わないほうが馬鹿かも)

果物籠を持つ少年と、最近発見された『マグダラのマリア』の2作品が、特によかった。

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画面を、ナメクジが這っていても不思議はないような、ジメジメとした暗い雰囲気。

チラッと見え隠れるする、狂気の匕首の輝きの音が、聴こえてきそうだった。

すさまじい、天才。

この画家は、偉大だ!

 

白鳥の湖 見比べ

なんと、『白鳥の湖』の初演は、失敗に終わった。

1877年、モスクワのボリショイ劇場でのことだ。

成功を収めたのは、1894年ペテルブルクのマリインスキー劇場での、チャイコフスキー追悼公演であった。

レフ・イワーノフ振付演出の第2幕のみが上演され、始めて成功したのだ。

翌年には、全幕も新演出で、初演された。

この1894年の全幕改訂

マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ版白鳥の湖は、第1&3幕がマリウス・プティパ振付、第2&4幕がイワーノフ振付であった。

この改訂版が現在までの主流となっている。

ところで、スターリンは、このバレエを深く愛し、何度もモスクワの劇場で観たという。

そして、白鳥の湖を観たあと、死刑許可の最終書類に、サインをしていたと、言う。

管理人は、このバレエが大好きである。純情なオデットと、妖艶なオディールの踊りわけ

歌舞伎顔負けの、大見得を切るような、ポーズの数々。であり、である、その間を揺れ動く仕草の交ざり具合。哀愁ただよう、ロマンチックな音楽のむせかえり

 

ルドルフ・ヌレエフ版『白鳥の湖は、1877年初演の台本に基づきヌレエフ本人が振付&演出を行っている。

ため、現在一般的なマリウス・プティパ&レフ・イワーノフ版(台本はモデスト・チャイコフスキー)とは構成も振付も異なる。

ヌレエフ版はジークフリートに見せ場が多く、道化は登場しない。物語を王子の目を通して再構築し、最後はジークフリート一人で溺れ死ぬ悲劇のラストを構想した。

 

 

 

 ブルメイステル版『白鳥の湖は、数ある演出の中でもひときわ豪華と言われている。

 

 

①ウィーン国立バレエ団 2014年

オルガ エシナと、ヴラディミール・シショフ  以外は、硬かった。

女王の嘆き崩れ、気を失うことろ、大好きなのに、ちょっと物足りない。

最後は、王子が湖におぼれて(多分)死ぬという、ルドルフ・ヌレエフでの演出。

オルガ エシナは、豊満な黒鳥を踊った。

ヴラディミール・シショフの王子は、爽やかだった

[
出演]オルガ・エシナ(オデット/オディール)ウラジーミル・シショフ(ジークフリート王子) [振付&演出]ルドルフ・ヌレエフ[オリジナル振付]マリウス・プティパ&レフ・イワーノフ [指揮]アレクサンダー・イングラム[演奏]ウィーン国立歌劇場管弦楽団[収録]20143ウィーン国立歌劇場[映像監督]ミヒャイル・ベイヤー

 

 

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デンマーク王立バレエ団 2015年

光の舞台、素敵だった。衣装もすごくいい。

ローエングリン』にも使えそうな演出。

シンプルで、踊りが引き立った。

ジェイム グランドールは、『サンセット大通り』のグロリア スワンソンのようだった。

アルバン レンドルフ の王子に、彩色がなかった。

最後は、黒鳥と王子が結ばれ、悪の支配する国になった、あるいはなるかも、と言った解釈の舞台だった。

オデット・オディール J'aime Crandall 

ジークフリート王子 Alban Lendorf

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③アメリカン バレエ シアター 2005年

少女が、ロットバルトによって、白鳥に変身させられるところから始まる。

洞窟に何度もホオリ込められ、何度目かで白鳥に変身。

もう少し、芸はないものか!

最後は、オデットが湖に身を投げ、ジークフリート王子も後を追い、心中する。そして、昇る朝日の中に、その二人の姿が映り、死によって総てが浄化して幕。

アメリカーンらしい安易かな!

ロットバルトがハリウッド的なクリーチャーであった

みんなスタイルがよくて、安心して鑑賞できた。

これに比べて、日本のダンサーは、一昔前よりましと言えども、まだまだ!

 

オデット / オディール:ジリアン・マーフィー ジークフリート王子:アンヘル・コレーラ

振付:ケヴィン・マッケンジー 指揮:オームズビー・ウィルキンズ 演奏:ケネディ・センター・オペラハウス管弦楽団

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スカラ座 バレエ団 2004年

ボリショイの名花スヴェトラーナ・ザハーロワと、

ミラノ・スカラ座のスター、ロベルト・ボッレが競演した不朽の名作。

数ある演出の中でもひときわ豪華なブルメイステル版。

スヴェトラーナ・ザハーロワ(オデット/オディール)

ロベルト・ボッレ(ジークフリート王子)

ジャンニ・ギスレーニ(悪魔ロットバルト)

アントニーノ・ステラ(道化)

[振付&演出]

ウラジーミル・ブルメイステル、レフ・イワーノフ(2幕)

[装置&衣裳]

ロベルタ・グイディ・ディ・バーニョ

[指揮]ジェイムズ・タッグル

[演奏]ミラノ・スカラ座管弦楽団

[収録]20044月アルチンボルディ劇場(ミラノ)

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ミラノ・スカラ座バレエ団の踊りがいまひとつ。

間が悪いし、すぐフラつく。ピシッと決まらない。

序奏で、少女が白鳥に変えられるシーンがあった。

悪魔のマントの棚引く裾で、割と自然に、変身した。

舞台は、ヴェルディの『ドンカルロ』か、ドニゼッティーや、ベッリニー臭があった。つまり、いかにも、イタリアオペラの揺籠に育てられた感じがした。

三幕から、素晴らしかった!

演出がいい。悪魔が率いる舞踏団にまぎれて、オディールがチラチラ見え隠れし、王子に勿体つけて誘惑を繰り返す。

ミラノ・スカラ座バレエ団のダンスも、乗ってきて、下手さが減少してもいた。

最後は、王子が悪魔を湖に沈め、オディットは白鳥から少女に戻ってエンド。

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 ⑤マーゴ・フォンテインと、ルドルフ・ヌレエフ

  ウィーン国立歌劇場バレエ団 1966年

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 それにしても、何とかならないか!

不細工な、ジークフリートとオディット(オディール)である。

ヌレエフ 28才、フォンティン 47才。

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が二人は、柳のように、しなやかで、たわめた枝は手を放すと、少しの間を置いて優雅に撥ね返る、そんな緩急のある動きで踊っている。

それも一つ一つの動きを、噛んで含めるように、観衆に見せている。かつ、涙が出るほどに、また、細かいディティールにこだわって、フォンティンは白鳥らしく、ヌレエフは物憂い王子らしく踊っている。ヌレエフのヒップラインは凄い!

フォンティンは、47才で!

前時代的なロマンティズムに溢れた二人の舞踏。しかも、いかにも真面目な舞踏。

エディット・ピアフや、五代目菊五郎や、マリア・カラスの時代、つまり、演技過剰な時代の薫陶を、真に受けたアーティストの舞踏である。

マーゴ・フォンテインの足と腕の優雅さ。

折れ曲がる背中。

ヌレエフの飛翔。

人間離れした、グラン・パ・デゥ・ドゥ。

何と甘く、蠱惑的な『白鳥の湖』であったことか!


[振付&演出]ルドルフ・ヌレエフ
[出演]マーゴ・フォンテイン(オデット/オディール)ルドルフ・ヌレエフ(ジークフリート王子)ウィーン国立歌劇場バレエ団(脚並みが揃っていて気持ちいいだけでなく、美しい)
[美術&衣裳]ニコラス・ゲオルギアディス[装置]フリッツ・ユプトナー=ジョンストルフ&フリッツ=ガブリエル・バウアー[撮影]ギュンター・アンダース
[指揮]ジョン・ランチベリー[演奏]ウィーン交響楽団(さすがの、音であった)
[監督]チオルック・ブランス[制作]1966年

 

キーロフ劇場 バレエ 1990年

古典バレエの神髄、プティパ、イワーノフの原振付により忠実なスタイルを踏襲する旧レニングラード キーロフ劇場バレエの大ヒット作!
収録:1990年12月 レニングラード キーロフ歌劇場
音楽:チャイコフスキー 原振付:プティパ&イワーノフ 台本:ベーギチェフ&ゲーリツェル コンスタンチン・セルゲイエフ版 改訂演出:ワガーノワ、セルゲーエフ&リュプコフ 舞台装置:I.イワーノフ 衣裳:G.ソロヴィヨーワ
配役
オデット/オディール:ユーリヤ・マハーリナ

王子ジークフリード:イーゴリ・ゼレーンスキー

悪魔ロットバルト:エリダール・アリーエフ

道化:ユーリ・ファテーエフ
キーロフ歌劇場管弦楽団 指揮:ヴィクトル・フェドートフ

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 この『白鳥の湖』は、マッシュ・ボーンのそれの次に、数多く鑑賞した舞台。

繰り返し鑑賞したのは、VHSずいぶん、昔の話です。

さて、久しぶりに鑑賞して思ったことは、 ユーリヤ・マハーリナは、白鳥より黒鳥が圧倒的に上手である。「パッシ、パッシ」とキレのある動きを、フテブテしい笑顔を浮かべて踊りきっている。間の取り方が、少し下手であるが、スピードのある舞踏では、それも気にならない。脚が、真一文字に、ピンと拡がり伸びるところも、素敵。 

イーゴリ・ゼレーンスキーは、やはり、ジャンプが凄い!高い!本当に、宙で止まっているようにさえ思える。どうして、宙で止まっているように見えるのか、詳細に観察してみたら、一番高いところで、もう一分頑張り股を広げていた。これが高さの秘密のようだ。高さも、凄いが、ピョん!ピョん!とっても、ダイナミック。ヒップがプルンとしてなくて、残念。

ピエロのユーリ・ファテーエフは、とても上手なダンサーであった。

 

⑦国立モスキワ クラッシック バレエ団 2005年


振付:M.プティパ、L.イワノフ、A.ゴルスキー、A.メッセレル、N.カサートキナ、V.ワシリョーフ
改訂演出:N.カサートキナ、V.ワシリョーフ
美術:T.グッドチャイルド
衣装:K.ベイカー

オデット・オディール マリナ・ルザニコワ 

王子 ニコライ・チヴィチロフ 

悪魔 マキシム・ジェラシモフ

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マリナ・ルザニコワは、股関節も硬いし、表現力も左程ではないが、凄い美貌なので、最高の舞台となっている。ただ、少し、腕と足が太いのが難点かなぁ~。衣装は、ビザンツの雰囲気が濃厚で、ロシアムードまんてんで、満足マンゾクの、仕上がりです。見た目は、実力と同じぐらい大事な要素であることを実証した舞台でした。

パリ・オペラ座 バスティーユ  1992年7月

 パリ・オペラ座のエトワール ピエトラガラ&デュポンが演じた、ブルメイステル版による華麗な上演!

<キャスト>
オデット/オディール:マリ=クロード・ピエトラガラ
王子ジークフリート:パトリック・デュポン
道化:エリック・キエレ
悪魔ロットバルト:オリヴィエ・パテ
振付・演出:ウラジーミル・ブルメイステ
衣装:毛利臣男

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●345年の伝統と栄光に輝くパリ・オペラ座による、バレエの中では最もポピュラーな演目である「白鳥の湖」です!マリウス・プティパ、レフ・イワノフ振付によるロシア古典バレエの最高峰である「白鳥の湖」は、数々の解釈や演出によって上演されていますが、パリ・オペラ座では、このブルメイステル版と1983年から1989年まで芸術監督だったヌレエフによるヌレエフ版が一時交互に上演されていました。
●今やエトワール(パリ・オペラ座バレエの最高位に属するダンサー)になって文字通り輝いているスター・ダンサー ニコラ・ル・リッシュやアニエス・ルテステュの若い頃の瑞々しいダンスを観ることができます!

久々にオペラ ラフマニノフ『アレコ』 ベルク:歌劇『ヴォツェック』全曲 154 155

久々に、オペラを見た。

まず、ラフマニノフの『アレコ』を鑑賞した。

しかし、中途半端なオペラであった。『エフゲニー オネーギン』に似ていたが、非。

ラフマニノフ20歳の若年作品であるからかもしれないが、チャイコフスキーとの力量の差が歴然。

ただ、24歳でシェスタコービッチは、『ムツェンスク郡のマクベス夫人』を書いたからね。

『アレコ』は、ヴェリズモ オペラとしても、消化不良気味。

そんなムカムカ感を払拭しようと、『ヴォチェック』を見た。

これぐらいの長さのオペラはいい。(『アレコ』も短かったけど)

『ヴォチェック』は、いい作品である。フランツ・グルントヘーバー ヒルデガルト・ベーレンス は、この作品らしいいい人物の雰囲気を出していた。

演出も演奏も、よかった。

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フランツ・グルントヘーバー
ヒルデガルト・ベーレンス
フィリップ・ラングリッジ
ハインツ・ツェドニク
オーゲ・ハウグランド
、他
ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
クラウディオ・アバド
(指揮)

大昔の大河ドラマ 2本

『国取り物語』昔の役者の演技、またドラマの演出。今の、それが目に慣れているので、稚拙に見える。ただ、昔の役者は、物凄い癖がある。アクが強いのだ。存在感があると言えば、それ、だぁ。

 

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樅の木は残った』面白くない

 

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デレク ジャーマン

デレク ジャーマンの映画。

この監督の名前を耳にするだけで、29歳の頃のボクに戻る。

確か、19歳の東大生と付き合っていたなぁ。

一番面白かったと記憶している『エダワード2世』は今回、観れなかった。

 

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『カラヴァッジョ』は。

今回、改めて観たが、いい。

パゾリーニ『デカメロン』に似ていた(『デカメロン』はジョットーだけど)が、もっと主人公がジックり描かれていた。

雰囲気もいい。

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『セバスチャン』も、いい。29歳の時には、あまり感心しなかったのですがね。

付き合っていた東大生は、外センと言うこともあって、凄いエロチックって、言っていた。

今回、観て、本当だ!、と思った。

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ヴィトゲンシュタイン』は、いただけなかった。

ジャーマンは、無理してこの哲学者の映画を作った、そんな感じだ。

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東大生と、当時、デレク ジャーマンの映画を観るために、

何度、渋谷の地下の映画館に行ったことか!

『ブルー』なんて言う、訳の分からない映画も観た、なぁ。

途中、寝たけどね!

大河ドラマ

北条時宗』和泉元が嫌いなので、見ることを避けていた。やはり、好きになれなかった。下手だしね。まあ、この『北条時宗』に出ていた頃は、そこそこ、一生懸命さもあり、今ほど嫌悪感はおきなかったけど。

ただ、ドラマ自体はよかった。鎌倉中期の幕府の様子がよく分かった。

御家人と御内人の格差なども、勉強になった

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功名が辻』と『利家とまつ』は、まあまあ。

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 『葵』は、よかった。関が原の合戦など、時系列的に整理されて、時空をうまく捕らえて、表現できていた。大河ドラマでも、最高傑作かも。特に、津川の家康はよかった。

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 翔ぶが如く』では、主人公の西郷隆盛の、複雑な人間性をもっとリアルに描いて欲しかった。あの西郷は、もっとしたたかな計算高い男であったはず。原作者の司馬遼太郎の作品は、あまり好きではない。

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『信長』。まあまあか。

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義経

過去の英雄は、もっとリアルに醜く描いて欲しい。

義経が、こんなに、ヒューマニズムの塊であるはずがない。

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『竜馬伝』。意外とよかった。岩崎弥太郎には、もっと竜馬の複雑さを語ってほしかったが。。。。

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